公益事業 平成27年度 白山・大汝小屋 清掃報告 H27_09_12/13  

 ‟私達のふるさとの山「白山」、その山頂にひっそりと建つ大汝避難小屋。
  岩間道・楽々新道・加賀禅定道・釈迦新道を登って来た登山者の「最後の拠り所」として、
  一年でも長く維持が出来るように、保全・清掃登山を今年も実施します。
  皆様のお力添えを・・・❞       (大汝小屋管理会 中川博人)

 参加者:西嶋(奥様)、樽矢、藤井あ、池本
07:00 観光新道より入山。目的のある登山であり、西島会員夫妻が日帰り先行していることを考えれば砂防新道を選ぶべきであったが、
3人「8月親子登山」で時間をかけて砂防を使った事が頭にあり観光へと足を運ぶ。
絶好の登山日和、足取りも軽く?5時間かけて室堂に。
携帯を見ると(09:15)西島会員からの着信が入っていた、後で聞くと室堂からとの事。
12:10 西島会員の顔を目に散ら付けながら大汝避難小屋へと急ぐ。
登り途中でゴミの大袋を手にし下山を急ぐ夫妻に遭遇、遅参を詫び小屋の状態の説明を受けた。
要修理箇所、廃棄物、何よりも心ない登山者の手で壊されている入口ドアの事。
〝あのままにしておくと雨が吹き込み腐食が早まる、立てかけてきたが自分たちの手には負えない。
とにかく仕事は一杯あるから、時間も明日の朝まである頑張ってくれ・・"
 返す言葉もなく「ガンバリマス」。
お二人を見送り先ずは小屋へ。
藤井会員は初めての大汝避難小屋の泊りに期待胸膨らませていることだろうが、
(・・あの小屋で扉が壊れている、寝袋に包まり寒さに震えて一夜を明かす光景を想像するとブルッ・・)。
山頂でまず大汝神社に拝礼し小屋の下見にかかる。
この堅牢な扉をどのような力を加えたらこうなるのだ?引きちぎられている。
去年、支部長たちと修繕した箇所は思ったよりしっかりと小屋を守っている。
あの程度の処置でも、手掛けることにより小屋は生き長らえるのだと、今後の継続の思いに意を強くした。
3人で出来うる補修作業としてまず小屋左側の外壁腐食部分の板交換と石組みに取り掛かった。
見た目恰好が付いた処で、次に扉をどうにかしないと。我々の耐寒訓練はどうにでもなるが、
これでは避難小屋の要を成さない。
補修道具が小屋に有り、調べてみるとL字止め金具が都合よく3枚あった、壊れ方も縦裂きで意外と綺麗に残っている。
男手2人の力があれば何とかならないか。
試行錯誤の末取り付けスムーズに開閉できるようになった、強度も大丈夫そうだ、思わず顔を見合わせニンマリ。
この修理が成っただけでも今回登って来た意義は達成できたと思う。
暴風が屋根を揺るがし、夜通し吹き荒れる。
こんな天候の一夜を過ごすと、この小屋の有難さと、存在の大きさを実感する。
とにかく良く耐えているものだ!翌朝、吹き止まぬ強風に下山路の危険を感じ、樽矢会員が七倉側の這松帯を巻いて降りることを提案。
状況判断として的確なコース変更の指示の重要性を改めて認識する。単独だったらどうしただろう・・。
幸い雨は小雨を保ち、「室堂」副主任に小屋の状況を説明して早々に下山。  
                                     (記 池本順平)

 

 昨年は参加出来なかった大汝小屋の点検と清掃に向かう。
天気は土曜はなんとか持ちそうだが、日曜は雨模様との予報、とりあえず行かないと始まらない。
5時半に瀬女道の駅に集合、市ノ瀬に向かう。
昨年はバス運行が無くて別当出合まで車は入れたが、今年はシャトルバスが運行しているので、
まずは市ノ瀬で登山届を出して、別当出合に向かう。
登山ルートは少し時間がかかるが観光新道にする、尾根に出れば展望の良い、いいルートである。
寝不足の身体にはいきなりの急登はやはりきつい・・。
きつい身体にはぐんぐん稼げる高度と素晴らしい景色が何よりの励みになる。
室堂を過ぎ、大汝の登り口で西島夫妻と出会う。
 大汝小屋管理会の西島夫妻は早朝より入山し、11時まえには小屋に到着して状況を確認、我々3名を待っていたが日帰り故、下山、大汝登り口で我々と合流し以下の状況の申し送りを受ける。
・小屋の扉が壊されていて、このままだと内部床に雨が吹き込んで床の傷みが進みそう。
・小屋の周りの廃材・錆びたスコップなどだが、なんとか処分・清掃したい
大汝峰に着いてすぐに大汝神社に参拝、池本会員により安全祈願祝詞を奏上する。
小屋へ向かい周囲を確認後できる作業に取り掛かる。
・南西側の石積みが崩れていて小屋の外壁が露出している箇所に木を差込、釘で固定、その上に石を軒下まで積み上げて保護とした。
・扉は池本会員の工夫で再度開閉できる様に修理、復活した。

翌13日は夜半からの強風、小屋の存在がありがたい。
外に出ると強風とガスで視界20mほど、あまりの強風なので一旦北側のルートで下りて巻道で室堂へ戻る。
                                                (記 樽矢導章)
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