寄稿 高三郎山  平成29年4月22日  
 高三郎山(1445m)山行報告
平成29年(2017年)4月22日(土)天気 曇り後晴 日帰り
コース 倉谷集落跡から長尾根往復  メンバー 織田、山下(織田友人)2名
  以前から行きたくて気になっていた高三郎山に登って来ました。
 登山道は、藪化が進んでいて夏場は大変と聞いていたので、葉の繁っていなく雪が残っている今がチャンスと行きました。
倉谷集落跡から長尾根登山口までは、倉谷川沿いに左岸の幅の広い水平道を歩く。
途中支流の谷の出会のすぐ上部で道が途絶え、川岸の壁を30m程へつらなければならないが、壁にはロープが張られ川の水面には丸太がロープ括られ浮かべてある。丸太に足を乗せ壁のロープを伝いながら突破するわけだが、丸太は不安定で足を乗せるといくらか沈むので、バランスを取りながら渡らなければならない。
私たちはスパイク長靴だったので、足を濡らさずに済んだが登山靴では濡れてしまう。
ここをへつらずに、支流を少し遡ると高巻きして登山道に降りられる道があるので、時間はかかるが濡れたくない人はここを利用するといい。
 長尾根登山口の手前に支流の金山谷があるが、ここには杉の木の丸太が2本架けられており谷を徒渉せずに行ける。
金山谷を渡ってすぐ右手に登山口の案内の標柱が立っている。
高三郎山まで長尾根経由4時間20分シャクナゲ尾根経由160分と表示されているけれど、シャクナゲ尾根経由で160分では絶対に行けないと思うし、登山道は全く整備されていないので、この標柱を真に受けてシャクナゲ尾根を選んだら悲惨な目に会うのは必定だ。シャクナゲ尾根に行くには倉谷川に沿って進み、長尾根は直登となる。
 長尾根は、最初から急坂が続くが道は割と手入れされている。
急坂を1時間程登ると広くて緩やかな尾根になり、ここは雪面で夏道は分からないが1本尾根なので迷うことはない。
ただここは熊さんのたまり場らしくあちこちに糞があり足跡も沢山あった。
足跡の中には爪の跡も生々しくさっき歩いた跡もあった。人の歩いた跡が無かったので、今年は私達が最初かも知れない。
広い尾根を過ぎるとやせ尾根になるが、昨年刈り込んだ道だったのでこれはラッキーと思ったが、刈り込まれた所はそう長くは続かず、後は猛烈な藪こぎを強いられた。
 シャクナゲ尾根との分岐点からは雪が付いており、余り苦労せずに頂上に行けた。
 天気予報では、昼頃から晴れるとなっていたが、1000m位から上はガスが晴れず頂上に立っても何も見えなかった。
 三角点のピーク1421.5mで昼食にしガスが晴れるのを待ったが、なかなか晴れないので次のピーク1445mに行って来た。
もう一つのピーク1461mにも行ってみたかったが、少し遠いので止めることにした。
結局頂上で2時間近くガスが晴れるのを待っていたが、口三方、奥三方方面がガスの切れ間から時折見えるだけで、奈良、大門は見ることができなかったので諦めて下山開始した。
シャクナゲ尾根との分岐で、急坂と藪に備えてストックをザックの横に差して下ったが、途中木の枝にストックの先を引っ掛けて落としてしまった。下山途中午後1時半頃に下から登ってくる60歳過ぎの1人の男性に出会った。大き目のザックを背負いスパイク長靴を履いていたので、この人は山慣れしているから大丈夫と思い二言三言話して別れた。
痩せ尾根を過ぎると、栃倉分岐の30センチ位の標識が落ちているのを見つけた。
朝登った時には、ガスで栃倉山も見えなかったが、そこに行く道跡もしっかり付いていた。
標識には栃倉まで20分と書いてあり、高三郎山の眺望が1番とのことであったが、頂上で長居をしたので行かなかった。
倉谷川の側面をへつる手前の所で、ブルーシートを張った小屋で火を焚いている地元の人達がいた。
その中に、昔我が支部に在籍していたKさんがいて驚いた。Kさん達にビールをいただき、しばらく話して帰途に着いた。
Kさん達は、今夜はここで泊まるとのこと。
考察
登山時期は今頃がベストだと思う。上部の雪面を歩けることと葉が繁っていないことで、体力の消耗が防げ、時間が稼げる。
履き物は、登山靴だと川の徒渉時の問題と雪の斜面は、アイゼンを付けた方が安全であるが、アイゼンを付けると雪と藪のミックスの時に、藪で手こずる問題があるのでスパイク長靴がいい。急な下りもスパイクが効いて滑らず安全である。
ストックをザックに仕舞う時は、邪魔でもリングを外して、ストックの下の部分を抜かれないように紐で固定する。
コースタイム
倉谷集落跡 長尾根登山口 栃倉分岐 シャクナゲ尾根分岐 高三郎(三角) 高三郎1445m
登り 5:26     6:03           9:55       10:31     11:35
下り 15:38    14:46    13:58    12:38       12:20 


          

        倉谷川側壁をへつる        高三郎山三角点ピークから後方1445mピーク1461mピークを望む

             

高三郎山1445mピーク後方は奥三方方面    長尾根の途中から高三郎山遠景

長尾根からの多子津山から大門山方面  

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