(公益事業)白山親子登山教室 報告
 
   「山の日」は平成26年に制定され、平成28年8月11日から施行される運びとなった。
この「山の日制定記念」プレ事業として、石川支部では「親子で楽しむ白山親子登山教室」を計画実行した。
目的は「白山の雄大な自然の中で、親子の絆を育み、団体活動を通して自主性、協調性を深め、登山の基礎を身につけて安全で楽しい登山」を目指すこ ととした。
 白山登山は、他の山岳会や公民館行事、子供会などで数多く実施されているが、これらと一線を画すため、当支部会員各分野のエキスパートによる講義 とフィールド実習を行った。
 座学は7月12日(日)と7月22日(日)9時~14時30分の2回「キゴ山ふれあいの里研修館」で行い、基礎知識を身につけた上で8月22日(土)から23日(日)に 白山親子登山教室を実施した。

8月22日(土)雨のち晴
 集合場所として市ノ瀬バス停前6時30分時間厳守とした。
各参加者は現地集合とし、支部会員は駐車場の混雑が予想されたので乗り合わせて市ノ瀬に向かった。
座学の講師多野元気象予報官によると、当日22日の天気は午前中は雨、午後から20%の降水確率であるが、翌23日は晴れであると。
また雷の発生は無い、但し午後からは山の天気だからあまりすっきりはしないだろうとの予報だった。
7時の別当出合行きのバスに乗り、別当出合についた頃は大粒の雨が降っていた。
ここで2班に分かれて、明日の晴の天気予報に望みを託して出発した。
1班はCL樽矢導章、SL池本順平、参加者8名サポート前田健進。
2班はCL織田伸治、SL八十嶋 仁、参加者9名サポート藤井あゆみ、救護係松井大樹。
全体のサポーターとして澤村真治、村上 哲、埴崎 滋、櫻井茂紀、事務局前川 陽、岡本明男実行委員長の総勢30名で登山を開始した。
今回の登山が初めての方が2家族いて、この2家族とも1班であった。
登山開始早々顔面蒼白の方がおられ、この先どうなることかと思っていたところ、徐々に顔色も良くなり、事情を聞くと吊り橋の揺れで酔ったようで時 間と共に回復してきて一安心。なれない登山に雨具を着て、雨で濡れたのか汗で濡れたのかわからない状態で甚之助避難小屋に11時8分に到着。
ここで昼食を取り11時45分出発。
1班は遅れ気味だが、少し疲れも出てきて歩みも遅くなった人をSLの池本会員が励ましながら室堂へ向かう。
1班の元気な人は、前川会員を先頭にCL樽矢会員で先に室堂に入った。
 14時25分全員室堂に無事到着した。
室堂で宿泊の手続きを終了した頃、ガスが上がり山頂が見えてきて、大急ぎで山頂をバックに記念撮影をする。
その後は、徐々に天気も回復し雲海に沈む夕日を堪能する。
夜半は満天の星空で外へ出た人たちから興奮の様子が伝わってきた。

8月23日(日)晴
 3時20分起床、昨日の疲労が抜けない1班の1家族を除いて、4時白山比咩神社の太鼓の合図を聞きながら全員頂上に向かう。
5時30分東の空の雲海から日が昇り始める。雨上がりの澄んだ空気のため、ことのほかきれいなご来光であった。
白山に何度も足を運んでいるベテラン会員からも久しぶりに見た美しいご来光だったとの声が聞こえた。
初めてご来光を見た親子登山者に取って最高の贈り物となった。
この感激は一生忘れないのではないかと思う。この後、お池巡りをして室堂には7時25分に全員帰着。
 朝食を済ませ、8時20分室堂前の広場に全員集合し、参加者に前川会員が地図の読み方をなるべくわかりやすく実地指導した。
それでも小学低学年の子ども達には少し難しいかも知れない内容だった。                      
9時室堂発、五葉坂で登りの登山者とすれ違うも30名もいるとすれ違うのも一苦労である。 
帰りはエコーラインコースの途中ニッコウキスゲなどの花が咲いているお花畑に参加者の目を楽しませてくれた。
 砂防新道の合流点では、登り・下りの人たちで大賑わい。甚之助避難小屋で昼食を取る。
今日は天気も良く全員外で気持ち良く食事が出来た。
下りの途中子どもの一人が膝が痛いとの事で、池本会員がテーピングで手当をし、休みながらの下山となったが15時には全員別当出合に到着した。
 今回の「白山親子登山教室」は石川支部にとって初めての一般向け登山教室であった。
座学の講師をはじめ、白山登山の会員スタッフのご協力を得ることが出来、全員無事に事故もなく終えることが出来た。
ここに実行委員会を代表し、関係各位に厚く御礼申し上げる。
アンケートによると「天気が一番」という感想がありました。まさにその通りです。
今回は、初日が雨で雨具を着ての登山でした。登るに従って小雨になり、時々青空も見える空模様から、室堂ではガスも上がり頂上が見える天気は、登
山教室にとっては最高のシチュエーションとなり良い経験を積むことが出来たのではないかと思います。
そして沈む夕日を満喫し、夜半には満天の星空、天の川をくっきりと見ることが出来た。
また、近年希な美しい「御来光」を拝むことが出来た登山教室。子ども達にとってすばらしい夏休みの思い出になったことだと思います。
 皆さんお疲れ様でした。そして有り難うございました。
             報告 「親子で楽しむ白山親子登山教室」実行委員長 岡本 明男

 
 
 
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